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この写真はストーブのすぐ上部から壁出しにしている箇所の横引き部煙突内部です。煤がたくさん付着していますが、このススはパウダー状の綺麗な煤です。なぜこの様な煤がたくさん付着しているかというと、温度の上昇が緩やかだった事が原因です。このススは低温(250℃〜600℃)でも燃えた時にできるのですが、薪が熱分解した時可燃性のガスの他に煤も発生します。その煤が燃えずに煙突から排出される途中で煙突内部に付着します。このススはクレオソートと呼ばれる危険なススとは異なります。クレオソートと呼ばれるススは、可燃性のガスが燃やされずに煙突から排出される時次第に冷やされてしまうことによって煙突内部に結露して付着します。従って煙突トップに近いところから付着しがちです。燃焼温度が極めて低いときは煙突の下部に付着することもあります。可燃性のガスは250℃ほどで燃え始め、熱分解時の煤は600℃から燃えますので、250℃〜600℃の間はこの綺麗なスス(ソート)は必ず発生します。従って温度上昇が緩やかだったと結論づける事ができます。巷では温度はゆっくりあげたほうがいいと言われていますが、早く温度を上げたほうがこの様な煤の発生を抑える事ができます。煙突トップからこの煤が近隣に飛散するリスクも軽減できます。特に住宅街で使用されている方は温度はできるかぎる速やかにあげる様にすれば煤の飛散を抑え近隣お方たちに不愉快な思いをさせずに済むのでは無いかと思います。


横引き部掃除前

横引き部掃除後。この綺麗なススはブラシを軽く通すだけで簡単に撮る事ができます。