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昨日お客様からストーブが燃えないと連絡がありました。原因は不完全燃焼による煙突詰まりです。
『昨日までは普通に燃えていたのに急に燃えなくなりました。』という連絡を希ですがいただく事があります。
燃えなくなる時ってある日突然起こったりするのでお客様は奇奇怪怪に思われます。
どんなに燃焼効率の高い薪ストーブでも、どんなに薪が乾いていても使い方が良くなかったりすると不完全燃焼を起こします。
燃焼時間を長くしようとして燃焼をコントロールしがちですが、燃焼のコントロールは最も効率的に燃えるように調整されるべきで、燃焼を長くするためにコントロールするものではありません。煙突ダンパーも同様です。太過ぎる薪を使用したりする事も燃焼温度が上がらなくなったり不完全燃焼を引き起こす原因になります。
トーンヴェルク蓄熱薪ストーブの場合、薪長さ33㎝、外周25㎝前後のサイズで1本の薪の重さが800g〜1kgが最適です。
ヨーロッパでは薪の規格は決まっていて、長さが33㎝の他25㎝、50㎝、1mが薪の規格です。(1mの薪がすっぽり入ってしまう薪ストーブもあります)メーカーはその薪サイズを元に最も効率が良くなるように燃焼室の大きさを決めてます。時々カタログデータ値は当てにならないという意見を聞きますが、それは規格にあった薪を使用していないからです。
大型の薪ストーブや蓄熱薪ストーブ以外殆どの普及型薪ストーブは一度に投入する薪の量は2kg程ではないでしょうか。このくらいの薪を投入して効率よく燃やすことがストーブのパフォーマンスを最大限に発揮します。
このお客様の薪ストーブは蓄熱薪ストーブなので追加の薪を投入しなくても暖かく過ごせます。しかし炎のゆらめきを楽しむ事は薪ストーブの醍醐味でもあります。
そこで追加の薪を1本だけ投入して使用されていました。効率良く燃えるには1本だけでは難しく、薪はお互いを燃やし合いながら効率よく燃えてくれますので、追加の薪は最低2本投入したいものです。


煙突掃除をしてトップが詰まっていたことが判明。煙突トップ部分は冷たい外気に直接晒されますので詰まりやすいです。


掃除後は再び本来の燃焼状態に戻りました。これでまた残りのシーズンを楽しめます。